ショコランジェロ Chocolangelo born in 2021 Chocolate Shop 80th

2021年、チョコレートショップは
80周年を迎えました。

初代、佐野源作がチョコレートに魅せられたのは約100年前。見習いをしていた東京の旧帝国ホテルで食べた一粒のトリュフチョコレートがヨーロッパへの修行の扉を開けました。そして帰国後立ち寄った博多で私の母・富美子と出会い、1939年店屋町に店を構えたのでした。
1942年を創業の年と父が決めたのは、戦争への徴兵の知らせが来たからでした。「俺が生きてこの店屋町に還って来れたら、チョコレートショップという名で店を再開しよう」と夫婦で誓ったのです。1945年終戦とともに帰還、「チョコレートショップ」という看板を上げることができました。
戦後の混乱、その後に到来した大量生産、大量消費の時代。それに背を向けるように、源作はひたすら防腐剤や添加剤を入れない、手作りのチョコレートを追求しつづけました。一旦は家を飛び出しましたが、私はヨーロッパでの経験を経たのち父の哲学に目覚め、家業に入り修行を重ねて今に至っています。

3代目になる娘の恵美子もまたショコラティエールになり、「レトロワ Les Trois Chocolats Paris」(“3代目”の意味)を2017年に開店しました。パリで出店した初の日本人女性として、異国の地で頑張っています。
80周年を迎えるにあたり、この博多の地で長きにわたり支えてくださったお客様に、あらためて感謝を申し上げたいと思います。
父から受け継いだこの店をこうして続けてこられたのは、私たちのつくるチョコレートを愛してくださるお客様とのご縁のおかげです。
この機会をなにかの形にしたいと思い、博多人形師の中村信喬先生にご相談したところ、オリジナルの人形を製作いただけることになりました。その名は「ショコランジェロ Chocolangelo」。Chocola(チョコレート)とAngelo(天使)をつなげた名前です。この天使を包むユニークな箱は建築家の松岡恭子さんにデザインしていただきました。可愛らしいカカオの天使にチョコレートを添えて、これまでいただいた素晴らしいご縁が未来へも続きますようにと、私の祈りを託してお届けすることにしました。
今は亡き両親もこの天使の翼に乗って、皆さまにご挨拶していることと思います。
今後とも変わらぬご愛顧を何卒よろしくお願いいたします。

チョコレートショップ
二代目オーナーシェフ佐野 隆

ショコランジェロ Chocolangelo
ショコランジェロ Chocolangelo

Chocolangelo born in 2021

ショコランジェロ【79体限定】
[人形・80周年オリジナルチョコレート・オリジナルボックス]

ショコランジェロは全部で80体製作されます。
そのうちの1体は中村信喬氏による木彫(非売品)で、チョコレートショップ本店に展示。

¥33,000(税込)

Renaissance 〜ものからこころへ〜

ショコラティエ、人形師、建築家。
私たち3人の生業に通底しているもの。
それは人に安らぎをもたらすものを
つくるという使命です。
今、地球上すべての人たちが、
経験したことのないパラダイムシフトに
直面しています。
そのなかで感じるのは、
時代は物質的な豊かさではなく、
こころの安らぎへと原点回帰しているのではないかということです。
私たちはつくり手として、歴史や伝統を一層大切にしながら、
人と人のこころのつながりの上に、
新たな文化再興の流れを
つくっていきたいと感じています。
3人の初のコラボレーションから生まれた
天使ショコランジェロが、
皆さまのこころに暖かな光を灯し
笑顔をもたらしてくれますように。

  • 佐野 隆ショコラティエ

    1956年 福岡市出身
    1942年創業の「博多のチョコのはじまりどころ」チョコレートショップの2代目オーナーシェフ。初代・佐野源作が博多の地でチョコレート専門店を開業。自らもヨーロッパ各地でチョコレート造りの修業に励んだ後、店舗を受け継ぎ現在に至る。娘の3代目ショコラティエール・佐野恵美子がパリに日本人女性初のショコラ専門店レ トロワ ショコラを出店するなど日本でも珍しい3世代で繋ぐチョコレート職人。

    佐野 隆(ショコラティエ)
  • 中村 信喬しんきょう人形師

    1957年 福岡市出身
    福岡市にて百余年続く中村人形の三代目日本伝統工芸展高松宮記念賞受賞他2011と2019年にローマ教皇に拝謁、作品献上パブリックモニュメントとして、座れるゴリラの彫刻(福岡市動物園)、エンジェルポスト(KITTE博多)他

    中村 信喬(人形師)
  • 松岡 恭子建築家

    1964年 福岡市出身
    建築や家具、土木構造物まで幅広いデザインを手掛けつつ、都市デザイナーの視点で建築と不動産を軸に多様なまちづくり活動も展開。九州の文化・歴史を福岡から発信する「One Kyushu ミュージアム」の総合プロデューサーも務める。

    松岡 恭子(建築家)

※ 価格はすべて税込みです。